【 見城T志さん/高校生:18才 】
●私は受験を控えた女子高生で、今年の冬休みに虫垂炎(盲腸)で一週間入院をしました。そのとき、夜中の病院の窓から見たことについてお話します。 ●手術も無事に終わって、退院まであと二日となった夜のことでした。六人部屋の病室のベッドで眠っていた私は、ふと目が覚めました。なぜかはわかりません。腕時計を見ると午前5時15分。冬場だったので、あたりはまだ真っ暗でした。私以外の患者さんたちは、もちろん全員寝静まっていました。私は窓際のベッドに寝ていたのですが、その窓の外の方から「ズリッ、ズリッ、ズリッ」という音が聞こえてきたのです。 私は何の音かしらと思って上体を起こし、カーテンを少しだけ開けて外を見ました。そこは、車が通れないほどの狭く、街灯も少ない路地でした。そしてその路地を二階の窓から見た私は、ギョっとしました。そこには、人間の顔のような物だけが5~6個、ゆっくりと動いていたのです。そして「ズリッ、ズリッ、ズリッ」という音は続いていました。 私は寝ぼけているのかと思い、その動いている物をさらによく見ました。でも、やはりそれは人間の顔、しかも老人の顔のような物で、同体は見えませんでした。その顔たちは、なにやらブツブツとつぶやきながら、路地を左の方に向かって去って行きました。 ●私は、こうした体験についてとくに怖がるタイプではありませんが、あれは一体なんだったのか、理解できずにいました。けっきょく誰にもそのことを話さなかった私は、翌日もほぼ同じ時刻に同じ物を見てしまいました。そして日があけてから、そのまま退院しました。 ●ダーク・アサクサさん、信じてもらえるか分かりませんが、二晩続けて見たあの光景は本当に見たことです。どうか解説をお願いいたします。 .
【 ダーク・アサクサの見解 】
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イラスト:青木青一郎